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水星の魔女 16話

スレッタはママンの傀儡であるということが
本人から発せられるセリフで明確に分かった回である

人間だれしも年を重ねれば、親は神様ではないということに気づくものだが、
スレッタは「本来もうその年齢であるはずなのに」、
その疑問を抱くに至っていないということがわかる。
なんでその年齢のはずなのかがわかるかというと、
ミオミオやグエル、シャディクらがそうだからである。
(グエルは作品中でそうなったとも言える)



今回ちょっと気になったのは、
エアリアルの中にいる複数の子供たちが
全てエリクトに見えたところ

いままでスレッタは
①生前のエリクトのクローンである
②エラン君同様、どっかの誰かが顔をエリクトに整形?された状態である
③プロローグ時点で、おかあさんが妊娠していた次女
のどれかだと思われていたが


①の可能性が少し上がったんじゃないかと思われる。
エアリアルの中のエリクトたち、あれはエアリアルの中で
ビットの自立制御のためにエリクトが分裂した、というよりは
もともと別人格なのではないだろうか。
それはずばり、次々に生まれ生き残れず死んでいった、
コピーエリクトたち…。
(パーメットスコアがあるとはいえ、いきなり娘の人格を
 エアリアルに入れようという発想になるだろうか。
 肉体に精神をコピーした状態で生き残れないケースを
 経験したから、デリングの支援も取り付けて
 その結論に至ったのではないか?スレッタはその過程で
 たまたま生き残れたコピーであり、精神は別人格の
 状態だったのでは?ただ、それだとなぜ人格を移植?
 されたエリクトが生き残れなくて、スレッタが生き残れた
 のかはわからない。ただ、水星は昔は子供がたくさんいた、
 というセリフは、あのエアリアルの中の子供たちが
 実際に生きていたことにつながるのではないだろうか)

死んでいったあまたのコピーエリクト
その人格・精神が情報化された状態、、、とのエリクトたちが
整形後の姿で自我を認識し続けている、というのは
ちょっと強引理論、疑問のほうが強くなる

今回クローン説を補強するのが、今回のスレッタの自我の話だ。
毒親のせいでスレッタは人格に問題がある…のもそうだが
毒親ベースだとすると、もっとスレッタ自身が
無自覚でも親を息苦しいと認識しているような描写があってよいと思う。
もっと端的に言うとスレッタは、幼い印象である。
親への反発心を持つ前の、5歳児みたいな。
もしスレッタが、生前のエリクトをベースにした
クローンだとすると、エリクトがプロローグ時点~水星で
肉体が衰退するまでの年齢を重ねた状態でコピーされ
クローンの人生がスタートするわけで、
実年齢が見た目に伴ってないことになり、あの純朴さも理解ができる。


ここまで考えて思い出したのは、
テイルズオブジアビスのルークである。
ルークだって7歳児なんだから!
仕方ないじゃん!先生が言ったんだから!
先生の言うこと聞かないと怒られるんだから!
子供は依存の先にしか独立がないと思うので
子供が精神的に誰かに依存している状態は経過段階である。
その状態の過ちを、お前のせいだー!自覚がないなんてサイテー!と
責めるのはおかしいし、だからこそ保護者が
責任者なんだろう、と思ったものだ。
だから、崩落の直後にルークを仲間が責めてしまうのはまだしも
経緯がわかったらお前ら全員土下座してルークに謝れ、と
仲間に対して思ったものだ。
ガイは唯一寄り添ってくれたキャラだけど、
なぜ許すのか、なぜならばお前は7歳児だったことを
あの時はわかってなかった、考えればわかるのに
忘れてた、というようなことをちゃんと言葉にしなかったので
若干の不信感が残った。お前俺から離れたくせにまた
理由もなく情で近寄ってくるのかよ。情緒不安定か。
アビスでイラついたのは、この点が全くフォローされなかったところ。
のちの和解、だけでは足らないね。
パーティの仲間たちは、ルークにはちゃめちゃな理不尽を
働いたことをわかっているのかね。
悪いことだと教えて自覚させることと、
筋違いの点で責め立てるのは全く違うことだぞ。
そして作中では、この理不尽をスルーした。
のちの対談とか見ていると、あえてそうした的な記述もあったが
だったらなぜフォローをしばらくたってからでもいいから入れなかった
と言いたい。
ゲームのRPGなんて、理不尽=納得できないこと=ラスボスと
ずっと戦い続ける話なのに
仲間からの理不尽はスルーですかそうですか
それっておかしくない?筋が通ってないよね_

ついアビスの怒りポイントを語ってしまったが…

スレッタもルークとほぼ同じ状態なのではないか?
という考えが深まった回だった
ということなのだよ。


ただ現状、②③を完全には否定はできない。スレッタのように
精神面から抜本的に刷り込みをしたという可能性もぬぐえない。
水星で生まれて現地に最適化されたため生き残れた次女、
という可能性も残る。それにしては愛情レベルが姉妹で違いすぎる気がするが。


ーーーーー
スレッタとグエルの株の推移がお互い鏡写しのようになってきているが…

今のグエルがスレッタの深い?内面を知ったとき
「俺が惚れたスレッタはこんなやつだったのか…(がっかり)」
となりそうだなあ

いやでもグエルは覚悟決まってるから
それでもスレッタが俺を認めてくれた事実は変わらない、
って言って逆にスレッタの自我を目覚めさせるような展開に…ならんかの。
ここで描写されると熱いのが、スレッタ側からの戸惑いですな。
こうグエルから言われたときに、スレッタが
確かにグエルの力を認めたのはそうだけど、それは自分の自我がないような
ときに言ったセリフであって、ちゃんとわかってなかった。
偶然そのセリフを与えたのが、たまたま私だっただけであって
私じゃなくてもよかったはずだ…
みたいな葛藤が訪れるようなところまで成長した精神性が描写されると…
………

だめだこれスレッタとグエルがくっついてしまう

偶然そのセリフを与えたのが、たまたまスレッタだっただけであって
あなたのことは何も深く考えずに言っただけなんです!
になると壮大なギャグ振られシーンになってしまう